eBook「ストップロスは臆病者のためのものである」

最強の存在、ストップロス
トレーディングにおいてストップは何よりも一番大切なものです。それなのにストップのことを理解している人はほとんどいません。それが頭の中で考えるストップでもそれ以外のストップでも、ストップを全く使わない人すらいます。
ストップに対する誤解は、トレーディングにおいて損失をもたらす一番の原因となっています。ストップについてのあなたの信条について考えてみてください。
あなたはストップを使っていますか?ストップを使いこなせていますか?
トレーダーの90%はストップロスのルールを持っていないと、僕は自信を持って言えます。
マリーナ地区にある、解体中の建物のすぐ横にストップサインが立っています。僕が最初に全財産を失い、吹き飛ばしてしまったトレード口座のすぐ横にも、その存在を無視されたストップサインが立っていました。
実際にこのようなストップサインはたくさんありましたが、僕はその多くを無視していたのでした。
このeブックではストップについて、またストップの正しい使い方についてお話します。
ストップロスに関する神話を打ち壊すような内容となっています。
あなたがより良いトレーダーになるのを手助けする本です。
神話1: 魔法の比率

これから僕がお話する内容については、多くの人たちが批判的な反応を示すだろうと思っています。
まず初めに言っておきます。
このeブックでは、賢明な比率ということについてお話します。
僕は比率そのものについて反対しているわけではありません。
僕は単に「聖なる比率」について反対の立場をとっているだけです。
下のイラストにその考えがうまく表されていると思います。インターネットの掲示板、セミナー、ウェブ、ビデオ、書籍など様々な場面で、「ある」比率を守らなくてはいけないというメッセージに出くわします。
つまりあなたの平均的な勝ちが平均的な負けを上回っていなくてはいけない、と。
それは本当に正しいのでしょうか?
本当に、本当に、正しいことなのでしょうか?
違います!それは全くのでまかせです。
この誤った神話のせいで、これまでに数え上げたらきりがないほど多くのトレーダーたちが、25ピップの損を出すたびに50ピップの利益を出そうとして、または30ピップ損を出すたびに100ピップの利益を獲得しようとして、その結果破産に追い込まれてしまいました。
なぜなら彼らは、損失したピップの2倍の利益を出して勝たなくてはいけないと誰かに言われたからです。
利益と関連付けてストップのことを考えてはいけません。
トレードをするたびに、損失が平均的な利益の50%に達したからという理由でエグジットしてはいけません。
ばかげたことです。
平均的な利益が平均的な損失よりも大きいなら、それは素晴らしいトレード実績だと言えるかもしれませんが、魔法の比率なんていうものは決して、どこにも存在しないのです。
そんなものはありません。
過去にもありませんし、また過去に存在したということを証明することもできません。
たとえばあなたの平均的な損失が50ピップ、平均的な利益が50ピップなのに、勝率が70%という結果だとしたらどうでしょう?
あなたの使っているトレード手法の信頼性がこの結果に関係しているということではないでしょうか?
たとえばあなたのトレード手法を使ったトレードの勝率が68%で、平均的なトレードサイズが資産の3%だとしたらどうでしょう?私が何を言おうとしているか分かりますか?
トレードについて、平均的損失vs.平均的利益という観点でのみ考えているとしたら、全体像がつかめないでしょう。
比率についての話をするほとんどの人は、あなたの手法が50%の利益を生み出すと暗に仮定しているのです。
ポジションサイズと勝率を考慮に入れた比率というものがありましたが、それは50%以上の利益を生み出していました。しかし、魔法のような勝率を生み出すような手法を発見することにとらわれてはいけません。
あなたはそんな魔法の比率を見つける必要はありません。
そんなものは存在しないのです。
ルールは次のとおりです:
手法をバックテストすること。その手法の平均的な勝ちと負けを知ること。最適なトレードサイズを設定すること。魔法の比率というものは存在しないということ。
神話2: ストップを設定する必要はない
あなたの車からブレーキを取り外してしまったら、どういうことになるでしょうか?ブレーキなんて必要ないのですからどうっていうことはありません。
スピードを落とすときにアクセルから足を離せばいいだけのことです ―― 当然そんなのは嘘に決まっています!
「トレードで負けるたびに、必ずといっていいほどその直後からトレードはうまく行き始め、結果的にすべてがうまくいく、ということに気が付いたから。」という理由で、ストップロスを削除してしまうべきだと考え始める人たちがいます。
でもなぜその時にトレードがうまくいったのか分かりますか?その時にはマーケットが横ばい状態の真っただ中だったからです。その状況では値が上昇と下降を繰り返すのでトレードがうまくいったのです。でも、もしマーケットが横ばいをやめてしまったら?トレンドし始めたら?その場合、もしストップロスを設定していなければ、トレンドはもはやあなたの友人ではなくなります。

あなたの最悪の敵となるのです。
僕の初めてのトレード口座は、友人から借りた2,000ドルを使って開きました。
その友人は、僕を信頼してくれて、こう言いました。
「これを使ってトレードしろよ。全部失うことになってもいい。
これはトレードするためのお金であって『失うリスクをおかしたくないお金』なんかじゃない。もし失ってしまってもたいしたことじゃないよ。」友人はそう言うことで僕がリラックするだろうと思ったのでした。彼の言ったことも一部正しい(『失うリスクをおかしたくないお金』がトレーディングにとって有意義なお金となることはめったにありません)のですが、危険もともなっていました。
僕は米ドル・スイスフランのペアで買いの注文を入れました。その後そのペアが落ち始めたときに、僕が何をしたと思いますか?僕は「絶対にまた戻ってくるはずだ。また上がるに決まっている」と思ったのでした。
僕はこうも考えました:
「これは『失うリスクをおかしたくないお金』じゃないんだ。だから何があってもこのままトレードを続けるんだ。」
当然の結果として、僕はトレードをそのまま続けて最初の資産を失うことになりました。
僕の話を読みながら、みなさんはすぐにこの結末が容易に想像できたことでしょう。
ストップロスなんて必要ないという人がいたら、その人は頭がおかしいのです。
ストップロスの注文を実際に入れる必要があるということでしょうか?
あなたが使っている取引システムにおいて特定の注文が必要なのでしょうか?
いえ、そうではありません。
もしあなたのブローカーがストップ狩りをするのではないかという心配があるのなら、自分の頭の中でストップロスを設定してください。
自制心のあるトレーダーとして、頭の中に設定したストップロスに従って自分自身でトレードをクローズするということです。
それは、取引システムにストップ注文を入れておくことよりも、ブローカーに電話してストップ注文を出すよりも、実行するのが難しいことです。
でも損失がどんどんふくらんでいく様子を見て見ぬふりをしてしまうよりは良いことなのです。
そこでこちらがルールです:
少なくとも頭の中にトップロスを設定すること(何があってもそれに従うこと)。または取引システムにストップロスを設定するか、ブローカーにストップロスの注文を伝えること。
神話3: ブローカーがストップ狩りをしている
もしあなたの使っているブローカーがストップ狩りをしているなら、まずブローカーを変えることです。
そして「スパイクが起こるたびにブローカーがストップ狩りをしている」という考えに陥らないようにしてください。
ストップアウトされるのはトレードの一部なのです。
ストップアウトされることを考慮に入れてトレードプランを立てることです。
スパイクによってストップアウトされてしまうことは常に起こりうるのです。
世界中の銀行が結託してストップ狩りをしているのでしょうか?そんなことはまずありえません。
ではあなたのブローカーはどうでしょう?おそらく可能性はあるでしょう。
もしストップ狩りが起こっていると思うのであれば、クレームしてください。大事(おおごと)にしてください。そして再度同じことが起こったら、またクレームしてください。
もし、あなたのストップが3度目のストップ狩りの犠牲になったとしたら不運としかいいようがありません。そのときはブローカーを変えるべきでしょう。
トレードが向きを変えて、自分が望んでいた方向に動き始めるまさにその直前にストップアウトされてしまう、ということが続けて起きることがあります。
でも「私のブローカーがストップ狩りをやめさえすれば利益が出せるのに」
などと文句を言ってはいけません。
もしFXトレードブローカーすべてがあなたに対して陰謀をたくらんでいると思っているとしたら、それは間違っています。スリッページ(過度ではなく適当に)の分をあなたのトレードプランに組み込まなくてはなりません。
時には不当にストップアウトされてしまい、ブローカーに電話をしてクレームしなくてはならないこともあるという事実を受け入れなくてはなりません。
でもブローカーがストップ狩りをしているという被害妄想にとらわれないようにしてください。もしすべてのブローカーがストップ狩りをしているとしたら、かれらは廃業に追い込まれてしまうことでしょう(多くのブローカーが実際にそうなっています)。
最善の解決策は、もっと良いブローカーを見つけて、多少問題もあるかもしれませんがそのブローカーを使い続けることです。
完ぺきなブローカーは存在しません。
もちろんある業者は他の業者よりも良いですが、どこも完ぺきではありません。
神話4: どんなことをしても負けてしまう

もしそう信じているならば、次のことをやってみてください:
財布を右手に持ち、そして左手でガソリンとマッチを持ちます。
もし左手では持ち切れなければ足を使ってマッチを持ってください。そしてガソリンを財布にかけましょう。さぁ、火をつけてください。
もう自分に辛くあたるのはやめましょう。
自己肯定(肯定的に物事を考える力)なんてくだらないことだと思っているかもしれません。
実は僕にとってはどうでもいいことです。
あなたのことは個人的に気にかけてはいますが、あなたが前向きな思考が役に立つと思っているかどうかについては関心がありません。
なぜなら実際前向きに考えることはうまくいくからです。
世界中の成功しているトレーダーたちは、自分たちがどれほど愚かか、いかに簡単に負け犬になりうるか、いかに最低な人間か、いかに成功する価値がない人間かということについて考えたりはしません。
彼らが座禅を組み、幸福へと導いてくれる禅の教えについてじっくり考えることはないかもしれませんが、FXマーケットが後ろから素早く蹴りを入れてきたらどれほどの痛手をこうむるだろうかと背中をかがめて考え込んだりするようなことは決してありません。
なぜこのようなことをお話しするかというと、僕はこれまでに150人以上ものトレーダーたちとマンツーマンでトレードをしてきて、悲観主義者、つまり否定的な考え方の人は最悪のトレーダーだということが分かったからです。
悲観主義のトレーダーはストップロスを設定しません。ストップロスを設定するようになったとしても、間違ったところに置きます。
そしてまたストップロスを設定するのをやめてしまいます。まったく悪循環です。つねに前向きな考えを持てないとしたら、どうか少なくとも否定的な考えを持たないようにしてみてください。
もし効果のあることを何か少し試してみたいと思うなら、ルイーズ・ヘイの素晴らしい著書、「あなたは人生を癒すことができる」を読んでみてください。ぜひこのような本をもっと読むことをお勧めします。
もっと自分自身について考えるようにしてみてください。
真実1: 負ける人には当然の理由がある
これは本当です。僕はこのことについて以前にeブックを書き、それは僕のウェブサイトから無料でアクセスして読むことができます。ただそのeブックの中で触れなかった点があります。
それは、「FXトレードで損失を出した場合、それは必然的な結果である」ということです。
物理学、数学、生物学、またはその他の科学に法則があるように、FXトレードにも法則が存在するのです。
その法則を破れば、当然の結果が待っています。
もしお金を失ったとしたなら、それが結果なのです。全ての結果はなんらかの法則によって導かれているのです。
これは真実です。
トレードにおける、ある自然法に違反したときに損失を出すことになるのです。
ほとんどの場合、それはトレード手法(後でもう少し説明します)を使っていないからです。
またある時は、適切なストップを設定しなかったためです。
自分の損失に責任を持つようになれば、トレードは上達していきます。
真実2: 最善のストップはトレードプランの一部
もしマクドナルドに、ハンバーガーの調理方法に関する厳格な規定がなかったら、どうなるか想像できますか?品質管理に何が起こるでしょうか?
うーん、これはあまり良い例ではなかったかもしれません。多くの人がマクドナルドはおいしくないと思っていますから。
まぁいいです。とにかく想像してみてください。
もし、マクドナルドのすべてのビジネス戦略が
「良いチャンスを求め、そしてそれを手に入れる」だとしたらどうでしょう?
他のルールは一切なく、何をもって「良い」チャンスとするのかについて言及もなく、各店舗でメニューに何をのせるかについて何もルールがなかったら?
マクドナルドの商品がさらにどれほどひどくなるか想像できますか?
商品の値段をいくらにするか、何よりもまずその商品を売るべきかどうか(これは実際に僕
自身がずっと抱いている疑問でもあります)についてさえ、ルールがなかったら?
あなたのトレードも全く同じことです。もし、あなたのトレードプランが「良いチャンスがあったらものにする」という考えに要約されているとしたら、いくらか勝って、それ以上に負けて、そしてちょっと勝って、さらにそれ以上負けることになるでしょう。
そしてなぜそうなるか理解できないでしょう。時折勝っては、時折負けるということの繰り返しとなることでしょう。
トレードプランなしで1年以上トレードに成功し続けたというトレーダーに会ったことはこれまで一度もありません。
つまりどんなトレーダーも下記の項目を含むプランを持っていたということです:
1. エントリーとエグジットのルール
2. 利益を確定する際のルール
3. 損失をとる際のルール
4. トレードサイズのルール
5. 手法全体に関する定義
これは言葉では伝えきれないほど大切なことなので、これからあなたの脳に超能力で送ります。さぁ、僕がどんなに重要だと思っているか感じてもらえましたか?
最善のストップとは、トレードプラン全体の一部である生産物であり、意思決定なのです。僕自身最初にトレードを始めたときに感じていたことですが、多くの人が「良いトレードチャンスを探して、チャンスがあればトレードするだけだ」と考えることが頻繁にあります。その結果、マーケットが1分足または5分足チャートで非常に速く動いたときに、トレードチャンスは去ってしまうのです。その結果、ストップを前もって計画するのではなく、後から思いつきで設定することになってしまうのです。
これは非常に大切なことです。前もってストップについて考え、決定しなくてはいけないのです。
トレードを始める前に、です。
ストップについてのルールを示してくれる手法が必要です。もちろん融通の効くルールで大丈夫です!もちろん必要に応じてルールを変えても大丈夫です!でも少なくとも、最初に手法をバックテストしておくことが必要です。
プランを立てる
今日から始めてください。もしプランがなく、どこから始めたらいいのか分からなければ、プランを立てるのを助けてくれる指導者を見つけてください。トレードに関する本を買ってきてプランを立てることもできます。
素晴らしいプランでなくていいのです。十分に考えて立てたプランであればよいのです。
プランが準備できるまでは、自分のトレードに関して不安な状態のままでしょう。プランを立てた後でさえも、しばらくは不安を感じることでしょう。その期間はプランに従ってトレードすることについて学び、安全にトレードをすることです。
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